5月22日、埼玉県川口市役所で、私、荒木てつは、調布市の田村ゆう子議員とともに、川口市教育委員会の方から、川口市内の市立学校・幼稚園の労働安全衛生体制について、お話を伺いました。
川口市は20年前から、市立学校・幼稚園の労働安全衛生体制の充実に努め、先進的な取り組みを行っています。教職員が50人以上(会計年度任用職員も含める人数)の学校には衛生委員会を設置、49人以下の学校にも、衛生委員会と同じ機能を持つ組織を設置しています。衛生委員会は、教職員の命と健康を守るための組織です。その中で話し合われたことが業務改善や工夫に繋がることもあるとのことです。
医学に関する専門的な立場から職場で労働者の健康管理等を行う医師=産業医は、市全体で29名いて市立学校・幼稚園すべてに配置され、1人の産業医が1~4校園を担当しています。また、2007年度から教職員を対象とするメンタルヘルスカウンセラーを配置していて、現在、2名のカウンセラーの方が年間約450回の巡回相談・希望相談を行っています。
川口市の労働安全衛生体制は全国的に見ても大変充実したものです。
しかしそれでも最近は、教員不足による長時間労働により、精神疾患による病気休職者の数が増えているということで、川口市教育委員会の方たちは、「労働安全衛生体制がしっかりしたものだから、このレベルで病気休職者の数を抑えているが、不十分な労働安全衛生体制であれば、病気休職者の数はもっと増えているだろう」と深い憂慮を示していました。
私、荒木てつは、今回、先進市である川口市を視察して、学校現場において、労働安全衛生体制を充実したものにすることは重要なことですが、同時にそれだけでは、教職員の命と健康を守ることができないと、強く感じました。
ひきつづき、衛生委員会体制の充実を求めながら、国や都にも働きかけ、教職員を抜本的に増やして長時間労働を解消し、教職員が毎日明るく元気に子ども達に接することができるようがんばります。
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